今回は、SBIスクリーナーを使ってスクリーニングをしてみました。
検索した条件は、
- PER 15倍以下
- PBR 1倍以下
- 配当利回り 4～6％
- 自己資本比率 70％以上
上記の通り、自己資本比率が高くて財務健全、割安な高配当銘柄を抽出しています。
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それでは抽出結果を見てみましょう。なお、表にMIX係数を追加しています。※MIX係数についてはこちらの記事を読んでください。
全銘柄で34件抽出されました。
この中から減配の有無、業績等を考慮して3銘柄拾ってみたいと思います。
第一建設工業は、鉄道関連の建設工事を主力とする建設会社です。JR東日本の指定工事会社であり、鉄道を支える「線路工事」の分野で高い実績を持っています。鉄道工事を強みとする建設会社は多くないので、安定した需要があります。
IR BANKでデータを見てみましょう。
需要が安定しているため、売上も安定していますね。大きく伸びているわけではないですが、営業利益を含めて堅調です。
自己資本比率はかなり高く、85.4％です。純資産も順調に伸びています。
配当金は2013年にわずかに減配してしまっていますが、その後10期以上非減配となっています。配当性向は50％前後と少し高いですが、余力がないわけではありませんね。
中期経営計画を見てみると、「累進的な配当により株主還元を強化」と書いてありました。累進配当を宣言しており、株主還元に対する積極的な姿勢がうかがえるので良いですね！
配当利回り4％超えで、安定需要があり業績も安定している第一建設工業。累進配当が何よりうれしい銘柄ですね。
イチカワは、紙を作る工程で使われる専門資材を製造・販売する会社です。製紙工程では、紙から水分を搾り取る必要があるのですが、その際「抄紙要具（しょうしようぐ）」と呼ばれる資材を使用します。イチカワはこの要具をメインとして製造・販売しています。なかなかニッチな分野ですね。
売上はヨコヨコで非常に堅調です。ここ数年は営業利益も好調ですね。
自己資本比率はゆっくりと上げてきていますね。有利子負債比率も低いです。
1株配当は15期連続非減配と頑張っています。配当利回りが高くても減配しないのは投資家にとってうれしいですね。
昨年度の決算資料を見てみると、配当方針として配当性向30％以上を目安としていますが、すでにその30％は超えています。できれば累進配当もしくはDOEを採用してもらいたいですね。
以上、イチカワでした。配当利回り4.09％となかなか高く、15年も非減配なこの銘柄、ちょっと注目ですね。
最後はヨータイという会社。耐火物やニューセラミクスの製造・販売を主力としています。耐火物とは、鉄鋼やガラス、セメントなどは高温で処理する工程が必要ですが、これらの高温に耐えうる素材のことを耐火物と言います。ヨータイはこれらの分野や、化学・カーボンブラック・電子部品の分野にもこの耐火物を提供しています。
そんなヨータイについて、IR BANKで見てみましょう。
売上は長期的にみて右肩上がりですね。営業利益、当期純利益も伸びてきています。
自己資本比率高いですねー、もうすぐ80％です！有利子負債比率がほとんど0なので、財務健全ですね。
1株配当、ここ数年で段階的にぐんと上がってます。2014年にわずかに減配があった後、11年連続非減配ですね。決算資料によると、第二次中計期間中は「連結配当性向60%あるいは１株当たり85円のいずれか高い方を実施する」とのこと。配当金を出してくれるのはありがたいのですが、ちょっと配当性向が高いかなと感じます。
以上、ヨータイでした。こちらもニッチな分野で業績が安定しており、10年以上非減配が続いている株主想いの会社です。配当性向がやや高いのが気になりますが、今後監視してもいいかもですね。
以上、今回はSBIスクリーナーで、高配当で自己資本比率が高く、割安な銘柄を抽出し、その中から3銘柄を紹介してみました。今回紹介した銘柄はどの会社も強みがはっきりしていて、業績が安定している優良会社でしたね。
ただ実は、今回抽出して出てきた34社のうち大部分は、減配もあり、業績も安定しておらず、株主にやさしいと思えるような会社ではありませんでした。安易に割安だから、高配当だからと飛びついてしまってはいけないことがよくわかりました。
皆さんも高配当で割安だからダイジョブでしょと思わず、しっかり調べて自分で納得した銘柄を購入するようにしてくださいね。もちろん今回紹介した3社についてもしっかり調べてください。
※投資は自己責任でお願いします。
