これまでにも長期投資についておすすめしてきましたが、ここで改めて、長期投資の良さをお伝えしたいと思います。
もちろんデメリットも存在するので、それをしっかり認識したうえで、長期投資を実践してみませんか??
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長期投資のメリットを以下お話していきます。
株価は短期的にみると、上下に激しく動きます。そのため前回も言いましたが、チャートの予想はプロでも非常に難しいです。一方で、長期的にみると、不祥事等がない限り、優良企業であればどんどん成長し、株価が伸びていきます。
下の株価は任天堂の6か月チャートです。(出展:ヤフーファイナンス)

上昇トレンドでありながらも、株価は上がったり下がったりしていますね。
一方で、こちらは10年チャートです。(出展:ヤフーファイナンス)

これを見てわかる通り、株価は上下を繰り返しながら、時間をかけて右肩上がりになっていますね。
また、現在の日本はインフレ真っ只中です。インフレ中は物価が上昇しますが、これによって企業の売り上げも増え、資産が増え、株価が伸びやすくなります。
このように、優良株を長期保有することで、短期的な値動きに関係なく、株価上昇の恩恵を受けやすくなるのです。
株を長期保有することで、年に1~2回ほど、配当金をもらうことができます。その配当利回りが高ければ高いほど、投資した金額に対して多くの配当金をもらうことができますね。そしてそれを長期保有するだけで、無配にならなければ毎年毎年配当金をもらい続けることができるわけです。
さらに、これまで説明してきたDOEや累進配当を採用している銘柄なら毎年のように増配をしてくれる可能性があります。増配が発表されると、株価も上がるので、資産も増加する。一石二鳥ですね。
また、銘柄によっては長期保有により年に1~2回、株主優待がもらえます。株主優待は欲しいサービスであればお得になるうえに、長期保有のモチベーションになります。
会社はたまに「自社株買い」というものを実施します。
自社株買いは文字通り、会社が自分の会社の株を買うことですが、これによって市場に出る株数が減ることになります。株売数が減ると、株価は上昇しやすくなり、1株あたり利益も上昇します。
さらに、会社のことを一番よく知っているのは当然ながらその会社であり、その会社が自分の株を買うということは、その株が割安だよと言っていることと同じであり、投資家の注目が集まって株価が上昇します。
TOBは「Take Over Bid」の略で、日本語だと「株式公開買い付け」と呼ばれます。
TOBは、ある会社の株を大量に買いたいとき、買取価格を提示して、株主から売却希望を募ることです。その買取価格は市場株価より高値になる場合が多く、株を手放すことにはなってしまいますが、株主はその分利益を得ることができます。
長期投資は短期投資に比べると、日々の値動きを気にする必要がないため、心理的に落ち着いた状態で投資ができます。
デイトレードを想像してもらえるとわかると思いますが、ずっと画面にへばりついて価格の値動きにやきもきしなければならないのに比べると、時々値動きやニュースをチェックすればいいので、初心者にもやりやすいですよね。
また、短期投資は頻繁に売買しますが、その判断1つ1つにストレスが伴います。長期投資なら当然売買回数が減るので、判断・決断疲れがかなり少ないです。
一方で、長期投資にもデメリットは存在します。
長期投資は字のごとく、株を購入し長期的に運用します。そのため資金をなかなか動かせなくなります。急な出費にも対応できるように、生活防衛資金(=病気や失業・災害などの緊急時に備えておくお金)は必ず残しておくようにしましょう。
長期保有中に企業の経営状況が悪くなったり、不祥事などが発生したりすると、株価が落ちてしまいます。そのため長期になればなるほど、銘柄選びが大変重要になってきます。過去の業績や競合他社、今後の伸びしろなどを確認し、盤石な優良企業を選べるよう銘柄調査をしていきましょう。
長期的な保有を目的としているので、急な急騰が来た時に利確出来ず、タイミングを逃すことがあります。
長期投資だからといって油断していると、企業の衰退や不祥事の発生に気づかず、いつの間にか株価が下がって塩漬け状態になってしまう可能性があります。株価やニュースの定期的なチェックは欠かさないように心掛けましょう。
以上、長期投資のメリット・デメリットを解説しました。
デメリットも確かにあるにはあるのですが、生活防衛資金をしっかり確保する、銘柄調査を徹底する、定期的に株価やニュースをチェックするなどをすればある程度対策できます。なので、僕は断然メリットの方が大きいと感じており、特に心理面での影響が大きいと思っています。
もちろん長期投資をするにしても、1社に集中して投資するのは危険ですよ。増配の余地のある高配当株を、分散して長期的に保有する。これが僕のおすすめの投資スタイルです。
みなさんも、自分の投資スタイルを見つけながら、長期投資に励んでみてください。
※投資は自己責任でお願いします。